ミラノサローネレポート
 

ミラノサローネ国際家具見本市 2011 レポート 第二回

新しいトレンドは、グラマラス&セレブリティ。

 
 

1980年代、たった20年くらい前にヨーロッパへお仕事で駐在や出張された方は記憶におありだと思いますが、ドイツ・イタリア・フランスでも、日曜日には男はネクタイを締め、女はドレスを着て教会へ行き、その後家族全員でレストランに行って食事をするという光景が当たり前のようでした。
ところが最近ではジーンズやTシャツやスエットシャツを着て教会へ、リラックスした服装で週末を過ごしているのが当り前になってしまいました。
このようにヨーロッパ人のライフスタイルを変えてしまったのは何が理由かとドイツ人の家具専門誌の編集長から聞かれたことがあります。確か5年ほど前のミラノ見本市でのことだったと思います。

今年ミラノの街中でもっとも驚いたことは、ミラノの中心街、ビットリオ・エマニエル通りにアメリカのカジュアルファッション代表店舗 GAPとBANANA REPUBRICのお店がついに出店したことでした。
モードの町、ミラノにアメリカンカジュアルファッションやスポーツ衣料のナイキショップ・スニーカーの専門店FOOT ROCKERが出店し、若い人たちは当たり前、初老の紳士や淑女まで、ナイキのトレーナーにスニカーを履いて、アメカジでリラックスしたウィークエンドをすごしています。

さて、インテリアにもこのアメカジの影響が強く現れ、仕事を終えて家に帰れば、ネクタイを取って、Tシャツにジーンズにスニーカーをはいて、家でファミリーとくつろぐのが当たり前になったわけです。
そのような服装をしていれば当然ですがおじーちゃんやおばーちゃんの使っていた16~18世紀のルイスタイル・クイーンアンなどの時代的な家具で過ごすことが、好まれず、シンプル・ナチュラル・カジュアル・モダーンなスタイルにインテリアも変化してきたわけです。

前置きが長くなりましたが、このようなアメリカンカジュアルライフスタイルに対し反動が出てきました。今年のミラノサローネでは新トレンドにグラマーでゴージャスなネオクラシックスタイルが登場してきました。
会場でも4~5社の出展者がネオクラシックの商品を展示しておりました。
我々の眼にとまったのはそのうちの2社、OPERA COMTEMPORARYシリーズを発表したANGELO CAPPELLINI社とSANIT BABILAシリーズを発表したRIVOLTA社です。
こちらがOPERA。洗練されたエレガンスを感じさせます。

 
  OPERA
 
 

 
  そしてこのグラマラスなモードをインテリアで表現したのがRIVOLTA社のSANIT BABILAシリーズです。  
 

RIVOLTA社のSANIT BABILA

 
  RIVOLTA社のSANIT BABILA  
 

<SANIT BABILA>サンバビラ広場はミラノっ子にとっては
ミラノを代表する場所。イタリアンモードでばりっと決めた金持ちのミラネーゼが使う家具をイメージして想像されたデザインとライフスタイルだそうです。
デザイナーはSAMUELE MAZZA(サムュエル モッザ)。モード界のブランドを代表するジャンフランコ・フェレの一番弟子として活躍。現在ではインテリアデザイン・家具のデザイン・雑誌などの編集まで手広くこなし、ヨーロッパでは有望なデザイナーの一人。ご興味のある方は彼のHPをご覧ください。
http://www.samuelemazza.com
RIVOLTA社とは25年前からのお付き合いがあり、マリオ・リボルタ社長とは会えば必ずハグをしてお互いの家族のことやビジネスのことなど聞きあう中です。
次回はSAINT BABILA シリーズにスポットライトあてて見ます。

 
 

 
 

ミラノサローネ2011レポート(第三回)